西郷どん25話で、沖永良部島に島流しになっていた西郷隆盛。
同じく島流しになっている川口雪篷という書家に、ある本をもらいました。

その本には革命家ナポレオンのイラストが!
西郷隆盛とナポレオンは関係があったのか?
西郷隆盛の思想には『ナポレオン』に影響されたものがあったのか?
あの本を調べてみました。
目次
西郷隆盛がもらったナポレオンの本
川口雪篷は、沖永良部島の子供たちにナポレオンの話をしました。

ナポレオンはフランスの名もなき青年だった。
それが学問に励んで、ついにはフランスの皇帝になった。
国民を苦しめる国を変えたのだと・・・
川口雪篷はこう言って革命の大英雄を称賛していました。
西郷どん(25話)では、西郷吉之助に川口雪篷が
『那波列扇伝』というナポレオンの本をあげました。
ナポレオンじゃ!#大河ドラマ #西郷どん#石橋蓮司 #川口雪篷#革命の大英雄 #スマイル最高 pic.twitter.com/kythnHqICp
— 大河ドラマ「西郷どん」 (@nhk_segodon) 2018年7月2日
『那波列扇伝』という本は?

『那波列扇伝』
読み方は『ナポレオン』です。

実際に存在した本なのです。

この『那波列扇伝』という本ですが
フランスの軍人であるナポレオン・ボナパルトの伝記書です。
オランダのリンデンが書いた著書で、日本には医者・蘭学者の小関三英(こせきさんえい)が和訳しています。
本には、ナポレオンが生まれたコルシカ島に根付く宿命的な支配権との戦いや、島民の独立運動を通じて成長していくナポレオンの成長過程が描かれています。
西郷隆盛とナポレオンの本が販売されていた!
⇒西郷隆盛の愛した「ナポレオン伝」(那波列翁傳)【電子書籍】[ 西郷隆盛 ]

この本の解説にはこう書かれています。
西郷の愛読書として知られる
「ナポレオン伝(那波列翁傳)」
本書はかの西郷の愛読した本物のナポレオンの伝記を西郷隆盛自身の口から語らせる「読み聞かせ」の仮想超訳という試みで再現したもの。
訳者は西郷隆盛その人になりきり、「ナポレオン伝」を紹介する。原書を愛読した、かの西郷隆盛の口を借りるという新たな解釈形式で表現(薩摩弁)することで、現代の一般読者にもわかりやすく、彼の熱い思いを伝えられると考える。
西郷は、熱心にフランスの有名なナポレオン・ボナパルトの英雄的精神について話をつづる。
「人間は、英雄的精神に燃えれば、そのこわさを忘れてしまえるんでごわす。どんな苦しいことでも乗越えてゆく勇気がわいて、惜しい命さえ惜しくなくなってしまうんでごわすよ。おいどんは、それが第一すばらしいことだと思う。人間が人間以上になることなんでごわすからー」
西郷は彼自身愛読した「ナポレオン伝」を通して、自身の生涯、戊辰戦争、征韓論、そして西南戦争への体験に繋げていったのかもしれない。あの薩摩士族への情に流されてしまった彼の背景には「ナポレオン」への思慕が隠されていたのかもしれないー。
ナポレオンと沖永良部島
西郷どん25話で、沖永良部島に島流しされていた西郷吉之助は、川口雪篷にナポレオンの本をもらい、話を聞きます。
実は
ナポレオンも島育ちで英雄になった1人だったのです。

ナポレオンが生まれた島は、地中海西部、イタリア半島の西に位置するフランス領の島です。
場所はこちら。
幕末の志士に愛読されたナポレオン伝

興味深いツイートがありましたのでご紹介します。
『那波列翁伝』は幕末の志士に愛読されたようだ。吉田松陰は野見山獄に、西郷隆盛は沖永良部島に持ち込んだとされる。
— 酒上小琴【サケノウエノコゴト】 (@raizou5th) 2018年7月2日
ナポレオンに憧れた幕末の偉人達。
- 西郷隆盛
- 吉田松陰
- 佐久間象山
- 勝海舟
- 徳川慶喜
ナポレオンも西郷も遠島くらってるし、ナポレオンは痔、西郷はタマキンで、それぞれ長時間馬に乗ってるのがキツかったって言う共通点もある。
— くへ島ニシパ (@morimorimorioc1) 2018年7月2日
薩英戦争は薩摩藩と英国の結びつきを強くする。後に幕府はフランス、討幕派はイギリスの援助を受ける。
川口雪篷は「革命」と書いた旗を、西郷隆盛が島を出るとき振る。呼び戻された西郷は、自らも企てた革命を成功させ、翻弄される。ナポレオンも最後は追い過ぎる。西郷は人が追い過ぎる。#西郷どん— ケイコ (@kei_ko_69) 2018年7月1日